心の病いの疑いがある人がいたらどうしたらいいか?そのベストな対応は?

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メンタル不調が疑われる同僚やスタッフたちにはどう接したらいいのか。
最近、このような悩みが周りにも増えてきているように感じます。
また、パワハラ・セクハラ防止条例施行など、各企業も従業員保護の気風も強まってきていて、ますますその対応の重要性も増してきています。
そこで今日は、僕の体験を踏まえた、メンタルヘルス対応の心構え的な内容について、少し触れてみたいと思います。

中小企業ほど小まめなコミュニケーションが必要

組織の大小問わず、メンタルヘルスの負の連鎖を断ち切るためには、やはり、「周囲をケアするコミュニケーション」が大切だと感じています。
大企業などでメンタル不調者やコミュニケーションに難がある人が1人いたとしても、1人の仕事のカバーは複数で分担できたりと、会社全体の雰囲気自体に影響を及ぼすことはあまりないかもしれません。しかし、実態はわかりにくい、発覚しづらいとも言えます。
小さい組織の場合は、1人でも休職者が出れば、たちまち全体に影響が出てしまうからです。墨汁を1滴プールに垂らすのと、コップに垂らすのとの違いを想像していただければわかりやすいかもしれません。たとえ1滴であっても、小さなコップの水はたちまち黒く染まってしまうのでしょう。では、実際にどのように周囲をケアすればいいのでしょうか。

メンタルヘルス不調が疑われる同僚への対処法ってどうすればいい?

「あれ、あの人、最近ちょっと変だな」と思った経験が、あなたにもあるのではないでしょうか。ただ単純に忙しいだけなのか、それともストレスに潰されそうになっているのか、その見分け方と対処法を考えてみましょう。
人は環境に適応しきれない時や、自分が許容できる以上のストレスを感じる状態が続くと、「心」「身体」「行動」に反応する症状が現れてきます。本人がわかりやすいのは「身体」に出る身体症状で、わかりにくいのが「心」に出る精神症状です。また、周囲から一番わかりやすい、気づきやすいのが「行動」に出る症状ではないでしょうか。

遅刻、早退、欠勤、ミスが増えるのはヘルプ信号

ストレスによる行動の症状はいろいろありますが、・衝動買い
・お酒やタバコの量が増える・過食、拒食・登校/出社拒否・ひきこもりなど、よく耳にしますね。
職場では、遅刻や早退、欠勤が増えたり、集中力が低下してミスを連発したり、仕事の結果を出すのに時間がかかるため時間外労働や休日出勤が増えたり。また、いわゆる「ほうれんそう(報告、連絡、相談)」が減ったり、職場での仲間との会話が少なくなることもあります。
これらの症状は、職場でも家庭でも、知っていればあなたの周囲の人を助けるきっかけになり得る点で、重要なポイントのように思います。

「話を聞く」だけでほとんどの人は楽になる

ただ、いざ声をかけるとなると、なかなか難しいもの。何をどう話せばいいのか、より悪化させてしまったらどうしよう……という不安がよぎりますよね。真面目で面倒見のいい人ほど、「部下のストレスの原因を解決しないといけない」「同僚のメンタルヘルス不調を治す方法はないだろうか」と考え込んでしまい、声がかけられないでいる傾向にあるように感じます。そうではなく、あなたが気づいていること、何か助けになることができないかと思っていることを伝えるだけでいいのです。大切なのは、話を聞いてあげることかと、必要に応じて医師やカウンセラー等の専門家につなぐことではないかと思います。
僕の経験上、状況が深刻ではないケースであれば、相手は「話を聞いてほしい」「自分の辛さをわかってほしい」と思っているケースがほとんどです。しっかりと話を聞いてくれる人がいるだけで、ほとんどの人は気持ちが楽になりますから、まずは話を聞くだけでいいのです。
僕も職場でいろんな方の相談に乗ったりしますが、ほとんどの方は、すでにストレスの原因を9割方わかっています。ただ辛さをわかって欲しい、または、どう対処したらいいのか自分一人ではその方法を見出せなくて困っているから、相談に来ているのだと感じています。

「アドバイス」ではなく「質問」

僕は、いつもあれこれアドバイスする代わりに、相手のためになる効果的な「質問」をするようにしています。たとえば、職場でいじめられているかもしれないと感じている相手がいたとしましょう。「最近同僚から仲間はずれにされている。みんなから遠ざけられている気がする」という相手に対して、「違うよ。そんなことはない」と言ったところで、相手には通じないでしょう。仲間はずれにされているというのはその人の実感であり、嘘ではないのですから、否定したところで、会話は平行線をたどるだけ。そういうときには、「じゃあ、実際に、誰かにいじわるされたり無視されたり、仲間外れにされたりしたの?」と質問してみると、たいていは「いや、そういうわけではないけれど」といった答えがかえってくるものです。他にも「私だけ厳しく指導されている」という相談を受けたとき、「その上司は、あなただけを攻撃しているの?」と聞いてみると、実際には誰にでも横柄で暴力的な態度で接していて、相談者だけを厳しく指導しているのではないこともしばしばあります。
悩みや迷いがあって、不調を抱えている人の多くは、物事をネガティブに思い込みがち。ですから、まずはそういうやりとりのなかで、自分ではそう思っているけれども、事実として何かやられたり、言われたわけではないというのがわかってくる、事実と事実ではないことの区別がついてくる、自分が一人で悪い方向に考えすぎていることに気づくことが大切なのです。自分が知りたいことを直接「疑問」として相手にぶつけるのではなく、いい質問を上手に投げかけ、相手がそれに答えるうちに、相手自身の状況、よくないところ、気づいていないことを指摘されなくとも、自分で気づかせる――。そうした配慮や姿勢が、周囲をケアするコミュニケーションにつながると思います。

まとめ

いかがでしたか?僕も最近、パワハラ・セクハラ防止条例に伴い、かなりそういった相談を受ける機会が増えています。皆さんも周りに苦しんでいる人がいたら、少し勇気を出して関わってみてあげてくださいね。

では、また。
参考文献など 武神健之『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教える メンタルが強い人の習慣』(PHP研究所)